『ガス記念日』とは?「高島嘉右衛門」が始めたガス事業~歴史

こんにちは、管理人のツグミです。

昨日は日中、暑いくらいだったのに、夕方からグッと冷え込みましたね。
こんな風に気温の変化、季節の変わり目は体調を崩しやすいですよね。

まだ秋の土用の期間(10/20~11/6)でもあるので、特に栄養のつくものをしっかり食べて、十分な睡眠を摂ることをおススメします。

また、今日は、『ハロウィン』『世界勤倹デー』『ガス記念日』です。
『ハロウィン』では、当日までに既に若者がコスプレ&大騒ぎをしていると、ニュースで取り挙げられていますね~度が過ぎないことを願いますw

この中で特に気になったのは、『ガス記念日』です。どんな日か気になって調べてみました。


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『ガス記念日』とは?

10/31日は『ガス記念日』です。

当たり前のように、キッチンのガスコンロはボタンを押せば、カチカチと言う音と共に「ボッツ」と火が点くし、家庭によっては、ガス給湯器で水場のお湯やお風呂、そして床暖房を使用したりしています。

『ガス記念日』とは一体どんな日なんでしょう?

ガスの記念日

1872年(明治5年)10月31日に、横浜の馬車道にガス燈が灯りました。

わが国の都市ガス事業の始まりです。その100年後、1972年(昭和47年)に、日本ガス協会はこの日を「ガスの記念日」と定めました。

出典:日本ガス協会

当初は、横浜駐在のドイツ領事が、ガス会社の設立を神奈川県に申請したのが始まりだったようです。権益が外国人の手に落ちることに抵抗感があり、事業を手広く営んでいた「高島嘉右衛門(たかしま かえもん)」と言う人に相談したそうです。

この権益と言う言葉で思い出しましたが、最近、豊富で良質な日本の水源を狙って外国資本が沢山入っているので、大切な日本の水源を政府に守って貰いたいと思ったばかりでした。それと似たように、正にこれからガスが日本中に普及していく時代でしょうから、外国人の手に権益が渡るのはおしいことで立ち上がったのでしょうか。

この「高島嘉右衛門」と言う人は、1872年に横浜瓦斯会社を設立しフランス人技師(アンリ・プレグラン)を雇って、自前でガスを製造し始めたのです。この年の9月29日(新暦:10/31)に、横浜から馬車道~にガス燈が点灯しました。


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■高島嘉右衛門(たかしま かえもん)はどんな人?


出典:http://www3.tvk-yokohama.com/hamanavi/2017/06/610_2.html

【名前】高島嘉右衛門(たかしま かえもん)

【生年月日】1832年12月24日

【家族構成】父・母・姉2人・弟

【事業家】材木屋・販売業・ガス会社・埋め立て業

【易占家】高島易断設立(現在のものとは違う説あり)

嘉右衛門を調べたら興味が湧いたので、長くなりますが載せておきます。

この嘉右衛門と言う人は、江戸末~明治、大正にかけて建設業や土建業で成功を収めています。

材木店を営む薬師寺嘉衛門の6男として生まれ、夭折した兄たちの代わりに19歳で家督を継ぐことになりますが、同時に莫大な借金も背負う事になり返済に追われます。

幼少の頃から四書五経を読み、学んだ易経でも自分で占っていたようで、安政の大地震を予知して大量に材木を仕入れていたことで、2万両の富を得て借金返済ができたようですが、翌年の台風で多くの材木を失い、逆に2万両の借金も背負っています。

また、小判の密売で投獄され5年後に赦免され『嘉右衛門』に改名しています。獄中でたまたま手にした易経を更に学び、高島呑象(たかしまどんしょう)と名乗ってもいます。江戸に住むことができなくなったので、横浜で木材商を始めましたが、イギリス公使のハリー・パークスから建築を請け負い『高島屋』と言うホテルを開業し、社交場にもなっていたようです。

その後は、新橋から桜木町までの鉄道開業のために、横浜港を埋め立てをし、政府にその土地を献上した業績を評価され、「高島町」と言う地名もついています。横浜で多くの業績を残したので『横浜の父』とも呼ばれています。また、民間人では初めて、明治天皇の拝謁を許され、「従五位勲四等」を受けています。

易経家としては、出獄した後は、易経で占い事業でも成功したとされ、鉱脈を当て巨万の富を得たなど、よく当たることから、政府の要人も嘉右衛門に占ってもらう者が多かったそうです。

西郷隆盛などの政府の要人の死期や、伊藤博文の暗殺者も当てていますが、防ぐことが出来なかったことから、他人を占うのをやめたそうです。


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ガス燈~ガスへの歴史

■東京銀座通りにガス燈が灯る

高島嘉右衛門が、横浜の馬車道にガス燈を灯してから急速に普及していき、2年後の1874年には、東京の銀座通りでも86基のガス燈が灯されて、銀座名物にもなったそうです。

そんなガス燈が、初めて世界で灯されたのは、1792年のイギリスでした。
ウィリアム・マードック技師が石炭を蒸し焼きにした時にできるガスを灯したのが最初です。

その後、1812年にフレデリック・ウィンザーがロンドンに世界初のガス会社を設立し、各地にガス会社が作られましたが、この頃の日本は鎖国をしていて、外国との交流がなかったので、日本に伝わるのはもう少し後になります。

■東京ガス創立者は渋沢栄一


出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/

渋沢栄一(しぶさわ えいいち)は、江戸時代末期から大正にかけて、幕臣、官僚、事業家で、第一国立銀行や証券取引所始め、500~600の企業の設立や実際に経営に加わり『日本資本主義の父』と言われています。

1885年(明治18年)に東京瓦斯会社(東京ガス)を創立しています。

昔の映画を見た時に覚えがありますが、ガス燈に毎日火をつける『点消方(てんしょうかた)』と言う職業もできました。


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●1889年(明治22年)
ガスエンジンがドイツから輸入

●1894年(明治27年)
オーストリアのウェルスバッハの発明したガスマントルを輸入
ガス燈の赤っぽい色の炎に変わり、青白く明るさが増した。
行燈(あんどん)の変わりに室内でも使用され始める。

●1902年(明治35年)
『ガスかま』どが登場し、煮炊き用に使用される。
電灯が普及し、次第にガスは明かりとりから、台所や風呂などの家庭の燃料になる。

●1913年(大正2年)
神奈川県や埼玉県まで、ガスが普及。
東京ガスの料理教室が始まる。

●1952年(昭和27年)
石油がガスの原料になる。

●1957年(昭和32年)
ガス自動炊飯器、自動点火コンロが発売される。

●1969年(昭和44年)
アラスカから液体天然ガス(LNG)を輸入。


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『ガス記念日』とは?「高島嘉右衛門」が始めたガス事業~歴史のまとめ

『ガス記念日』は、高島嘉右衛門が1872年(明治5年)に横浜の馬車道にガス燈を灯してから100年後の1972年(昭和47年)に、定められた。

毎日、台所で何度となく利用しているガスですが、歴史を知ると更に味わい深くなる気がします。東京ガスの料理教室は、何度か利用した事がありましたが、こんなに昔からあったことに驚きです。

個人的には、占い好きでもあるので、伊藤博文の暗殺者が誰かを予想できたり、政府の要人がこぞって占ってもらっていたと言うのが興味深く、高島嘉右衛門さんの占い方を知りたいと思ってしまいました。

そして、『ガス記念日』を知り、当たり前に使える事に感謝したいと思いました。

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